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執筆者の写真aki

ローカル⇆グローバルの曖昧さ

西表島で、生活と一体となった五穀豊穣を祈る新年の祭り、節祭シチを3日間拝見しました。




まとめ役をされていた染織家石垣昭子さんの工房で、植物から育てて(あるいはあるものをいただいて)糸を作り染めて機を織る、自然と生活、文化とが一体となった手仕事を知りました。



昭子さんの近著『紅露工房シンフォニー』(共著山本眞人)の中に、「離島において人々の役割分担の仕方の特徴として、多芸多才性を上げることができる」とあります。島では大都市のように人びとの役割が専門分化しにくく、生産と消費の区別も薄いということ。 タクシーの運転手がある日、木工の工房を作るなどがあり得る、手近な材料を使って何かを作ってみる、ブリコラージュ的な創意工夫が自然におこる環境だと書かれています。


旅から帰り、昭子さんが出席される「しあわせの経済国際フォーラム」@明治学院大学に同行しました。 グローバルからローカルへ、というテーマで多くのパネラーの方が面白いお話しをされていました。


江戸文化研究の田中優子さんから、江戸時代、ひとりのお堅い役職の武士が、多芸多才ゆえ、それぞれの分野でユニークな名前を持って活躍しており、個のアイデンティティが薄かった(あるいはなかった!)説を聞きました。 なんて自由。目から鱗。 江戸という都会の話しだけれど、先の離島のことを彷彿とさせる話です。 世界中のネイティブを取材してドキュメンタリーを撮られている亭田歩さんの語る、「クニ」のボーダーの曖昧さ、移動した道もまた「クニ」に含まれる感覚。 論語を訳された高橋源一郎さんの、「孔子は、弟子によって、日によって、状況によって、同じ問いに対しても全く答えが違う。時には逆のことを答えとすることもある。」というお話。 グローバル⇆ローカルは対極にあるのではなく、両方を取り入れて柔軟に展開していくと良い、との意見が多くでました。 そして、今、続けて製作している『私は土からきたものである』という作品を振り返ると。 ローカルな実験がグローバルにも通じていくような、まさにそんな試みなのではないかと思ってきました。 目的を定めない。フォーカスしない。 イメージを固定しない。 できるだけ緩やかに平たく、全体を感じつつ、目の前にあるものを受け入れて、多種多様に創っていく。 隣の雑木林から 日々の散歩から 移動の最中にも  生まれるトレース


私の日常と旅も曖昧。 奈良と葉山、よく移動しているうちに、この経路も含めて馴染みの、いつもの領域になってきています。 人が移動すると文化も移動し交わっていく。 インドと日本もまた然り。 クニという言葉は曖昧にして、文化も様々に交えていきたいなぁ。 私が踊る、のではなく、

文化が、世界が踊る、となると、

素敵だなと思います。

11/30(土) 鎌倉で上演します。 ぜひ観に感じに来てください。



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『私は土からきたものである』 ー美術・衣裳展示/シタール演奏/ダンス作品ー 2019.11.30(土) 古民家スタジオ・イシワタリ (神奈川県鎌倉市長谷1-1-6) ◉開場 16:00 「私は土から来たものである」美術・衣裳の展示 ◉開演 18:00 ◇第一部 シタール独奏 ヨシダダイキチ ◇第二部 「私は土からきたものである」 ダンス: 野口暁 音楽: ヨシダダイキチ 打楽器(波紋音はもん): 永田砂知子 美術: 天内純子 ヘア・メイク: 湯本トオル ◉料金: 前売り3500円/当日4000円 ◉申し込み先: mizutotomoni@gmail.com(天内) FBイベントページはこちら。ご予約は上記もしくは出演者でもたまわります💕 https://www.facebook.com/events/701170933721732/?ti=icl

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